来月から2人増える。作業服を2着だけ追加したいのに、「その数では受けられない」「名入れはまとまった数から」と言われて話が止まる。仕方なく倉庫に残っていたサイズ違いを渡すか、社名の入っていない一着で数か月しのぐ。増員のたびにこれが起きると、現場の見た目も気持ちもそろいません。この記事では、少量の追加がなぜ通りにくいのかという構造と、「1着から足せる」調達に切り替えるために何を決めておけばいいのかを、発注担当者の実務に沿って整理します。先に結論をお伝えすると、1着から足せるかどうかは、初回に仕様を決めて記録を残せているかで決まります。
目次
「1着だけ」が通らないと、現場はこうなる
人が増えるのは良いことですが、作業服の追加は後回しになりがちです。入社日は決まっているのに、一着だけの発注が通らない。よくあるのは次の三つのしのぎ方です。
「1着だけで申し訳ない」と気をつかっていただくことが多いのですが、遠慮は要りませんよ!
増員のタイミングは選べないものですし、1着からの追加は日常的にお受けしています。
- 倉庫の残りを渡す — サイズが合わないまま着てもらうことになり、動きにくさや見た目の違和感が残ります。
- 名入れなしで渡す — その人だけ社名が入っていない状態が続き、来客時や現場での見え方がそろいません。
- まとまるまで待つ — 次の増員と合わせて発注するため、数か月そのままになります。
どれも「とりあえず」の対応としては成立します。ただ増員のたびに繰り返されると、サイズ違い・名入れ有無・新旧が混ざった状態が常態化していきます。制服をそろえる目的そのものが薄れてしまうところが、いちばんの損失です。
なぜ少量の追加は通りにくいのか
断る側にも理由があります。責めても解決しないので、構造を知っておくと打ち手が見えてきます。
大きいのは名入れ加工の段取りです。刺繍にせよプリントにせよ、実際に縫ったり転写したりする前に、データを作り、位置と大きさを決め、機械の設定を合わせる工程があります。この準備は1着でも100着でもほぼ同じだけかかります。まとまった数で割れば1着あたりの負担は小さくなりますが、1着だけなら準備の手間がそのまま乗ります。
もう一つは価格の組み立て方です。まとまった数量を前提に単価を設計していると、少量の追加は最初から想定の外側になります。加工を外部に出している場合はさらに動きにくく、外注先の受付単位に引きずられて「この数では出せない」となります。
ポイント
つまり「1着から足せるかどうか」は、商品そのものではなく名入れをどこがやっているかで決まります。加工を自社で持っている先なら、段取りを自分たちで調整できるため、少量でも受けやすくなります。
1着から足せる調達にする、三つの条件
増員のたびに足踏みしないためには、発注先を決める段階で次の三つを押さえておくと確実です。
- 名入れを自社で加工している先を選ぶ — 外注を挟まない分、少量や急ぎの調整が利きます。仕上がりのばらつきも管理しやすくなります。
- 仕様と加工データを預けておく — 品番・色番号・サイズ・ロゴの位置と大きさが相手側に残っていれば、次回は「前回と同じで」で通ります。
- 長く続く定番から選ぶ — 毎年少しずつ足していく前提なら、モデルチェンジの少ない品番を選んでおくほうが、後々そろえやすくなります。
特に二つ目が効きます。担当者が代わっても、タグを調べ直したり、ロゴの位置をミリ単位で説明し直したりせずに済みます。廃番になったときの代替提案も、履歴が残っていれば早く進みます。
注意
ロゴのデータが手元にない、という会社は少なくありません。名刺や看板の写真からデータを起こしてもらえることが多いので、発注先に相談してみてください。一度預けておけば、次回以降の追加は「前回と同じで」で進みます。
進め方は「初回にまとめて、増員分は都度」
費用と手間のバランスが一番良いのは、最初にまとめて用意し、その後の増員分だけを都度足していく形です。
| 初回 | 全員分をまとめて発注する。サイズを一度に集め、名入れの仕様(位置・大きさ・色)もここで確定させる。 |
|---|---|
| 以降 | 増員やサイズ替えの分だけ、その都度1着から追加する。仕様は初回のデータをそのまま使う。 |
初回に仕様を固めておけば、以降は数量と名前を伝えるだけで進みます。追加を1着から受けてもらえるかは、初回の発注先選びで確認しておく点です。
入社日が決まった時点でご連絡いただけると、いちばん間に合わせやすいです。
在庫と加工の段取りを先に押さえられるので、結果的に早く届きますよ。
いま使っている作業服に名入れだけ、というご相談も受けています。お持ち込みの一着に社名を入れて、急な入社に間に合わせるという進め方もできます。素材によって向き不向きがあるため、現物を拝見してからご提案します。

初回だけは実物で決めておく
少量の追加自体は電話やメールでも進みますが、初回の仕様決めだけは実物で確認しておくほうが確実です。色の見え方や刺繍の大きさは、画面と現物で印象が変わります。
サンプルに実際に袖を通しながらサイズと名入れの位置を決める。ここさえ済ませておけば、あとの追加はやり取りだけで完結します。逆にここを画面上だけで済ませると、増員のたびに「前と同じ」が通じなくなります。
まとめ
増員のたびに作業服で足踏みするのは、発注先の決め方で防げます。要点はこの二つです。
- 「1着から足せるか」は商品ではなく名入れを自社で加工しているかで決まる。
- 初回に仕様と加工データを預けて固めておくと、以降の追加は「前回と同じで」が通る。
中村被服 企業ユニフォーム事業部では、刺繍・ネーム・プリントを自社で加工しているため、初回のまとめ発注も、増員時の一着だけの追加も同じ窓口で受けています。刺繍とプリントの使い分けもあわせてご覧ください。
よくあるご質問
作業服を1着だけ追加で注文することはできますか?
できます。当社では1着からの追加発注に対応しています。ただし在庫のある品番かどうか、名入れが必要かどうかで納期が変わります。増員が決まった時点で早めにご相談いただくと、入社日に間に合わせやすくなります。
1着だけの追加でも、名入れ(刺繍)は入れられますか?
入れられます。前回の刺繍データが残っていれば、同じ位置・同じ仕様でそのまま加工できます。在庫品への名入れであれば1〜2週間程度が目安です。詳しくは作業服の社名刺繍で解説しています。
あわせて読みたい追加の1着だけ、色味が違って見えることはありますか?
起こり得ます。同じ品番でも生産ロットが違うと、わずかに色の出方が変わることがあります。並べて比べなければ分からない程度がほとんどですが、気になる場合は発注時に既存分と近いロットの在庫があるかを確認しておくと安心です。
増員が決まってから、何日くらいで届きますか?
在庫があり名入れが不要なら数日、在庫品への名入れが必要な場合は1〜2週間が目安です。品番が廃番になっていたり取り寄せが必要な場合は、さらに時間がかかります。入社日が決まった段階でご相談ください。
前回と同じものを頼みたいのですが、品番が分からない場合はどうすればいいですか?
現物のタグ(内側・襟元)にメーカー名と品番が書かれていることが多いので、まずそこをご確認ください。発注履歴が残っていれば品番を調べずに手配できます。窓口をまとめておくと「前回と同じで」の一言で通るようになります。品番が終了していた場合は廃番時の代替品の探し方もご覧ください。
あわせて読みたい少量だと単価は高くなりますか?
品番や加工内容によります。在庫品であれば1着でも単価は大きく変わらないことが多い一方、名入れは初回にデータを用意する手間がかかるため、1着あたりでは割高になりやすいです。増員が複数人まとまる見込みがあるなら、まとめて発注するほうが結果的に安く収まります。
サイズが合わなかった場合、交換はできますか?
商品や加工の有無によって扱いが変わります。名入れ済みのものは基本的に交換が難しいため、サイズに迷う場合は発注前に実物サンプルで確認しておくのが確実です。サイズの集め方もあわせてご覧ください。
退職者が返却した作業服を、次の人に使い回してもいいですか?
会社の支給ルール次第です。貸与(会社の備品として貸し出す)方式であれば、クリーニングのうえ再利用する運用も現実的です。ただし個人名の刺繍が入っている場合は使い回せません。名入れを社名だけにしておくと再利用しやすくなります。
ユニフォームのご相談は中村被服へ
「何から決めればいいか分からない」段階でも大丈夫です。現場の状況を伺って、目利きでご提案します。カタログ請求・お見積は無料です。
山口県内(防府・山口・周南・下関ほか)の企業さまへは、営業が直接お伺いします。山口県内なら1着追加も同じ窓口で
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※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、内容の正確性・完全性を保証するものではありません。規格・法令の適用可否や最新の仕様は、製品カタログや公的機関・各メーカーの情報で必ずご確認ください。

