夏場の作業服でニオイが気になると、消臭や抗菌と書かれた製品へ替えれば解決できるように見えます。ところが、汗を含んだ服を長く着る、洗濯まで置いておく、生乾きのまま使うという運用が残れば、機能のある作業服でもニオイは出ます。先に見直したいのは、菌が増える条件、肌に近いインナー、洗い替えの枚数です。この記事では、消臭・抗菌・防臭の違いから、素材、加工、洗濯、乾燥、導入後の判定までを発注担当者向けに整理します。

この記事を書いた人中村被服 企業ユニフォーム事業部創業100年以上・山口県防府市。山口の企業のユニフォーム発注を、営業が現場で日々お手伝いしています。プロフィール →

目次

結論:ニオイの原因は汗だけではなく菌。服だけでは止まらない

かいた直後の汗そのものは、強くにおわないことが一般的です。皮膚や衣類にいる菌が、汗に混じる成分、皮脂、角質などを利用し、その過程で生じる物質がニオイにつながります。高温で湿った状態が続くほど、菌が増えやすい条件もそろいます。

作業服の消臭・抗菌は対策の一部であり、一着だけで発汗や皮脂、生乾きを止めるものではありません。効果を得るには、服に付いた臭気へ働く機能、菌の増殖を抑える機能、汗を肌から離すインナー、洗濯と乾燥の運用を組み合わせます。何に困っているのかを分けずに「ニオイ対策品」で選ぶと、期待した場面と製品の役割がずれます。

最初の判断は、ニオイが強くなる場所と時間を記録することです。朝から気になるなら、洗濯後の残留や保管を疑います。午後から強くなるなら、発汗量、インナー、着替えのタイミングを見ます。雨天や高湿度の日だけなら、乾燥時間や保管中の湿気が関係しているかもしれません。

困り方先に確かめること対策の方向
着用中に強くなる汗の量、皮脂が付く部位、インナーの濡れ抗菌、吸汗速乾、途中の着替えを比べます。
洗っても残る襟・脇・背中の洗い上がり、詰め込み、洗剤量洗濯条件と蓄積汚れを見直します。
乾いたあとに戻る厚い部分の生乾き、乾燥時間、収納時の湿気完全乾燥と収納場所を確認します。
人による差が大きい工程、発汗量、着用時間、私物インナー全員一律ではなく条件別に試します。

選定条件を整理するときは、ニオイだけを単独で扱わないほうが実務的です。暑さ、動作、汚れ、安全性能、洗濯方法まで並べると、別の機能を犠牲にしにくくなります。現場条件から作業服の選び方と発注手順を考える際は、作業服の素材と生地を現場別に比べる判断軸も参考になります。

ポイント

「誰の服がにおうか」ではなく、「どの工程で、何時間着ると、どの部位に出るか」を記録します。個人の問題にせず、汗、菌、汚れ、洗濯、乾燥という条件へ分けると、担当者が改善策を選びやすくなります。

ニオイが出る仕組みを知る

作業中には汗だけでなく、皮脂、角質、粉じん、油、食品の成分などが作業服へ付きます。菌にとって利用しやすい汚れと水分が繊維に残り、体温や気温で温められると、ニオイが出やすい環境になります。脇、襟、背中、腰回りは、汗や皮脂が付きやすく、生地が重なって乾きにくい部位です。

汗をかくことと、におうことは同じではない

同じ量の汗をかいても、すぐ乾く服と、濡れたまま肌へ張り付く服では、着用中の状態が違います。汗を吸ったインナーを長時間替えない場合も、肌と服の間に水分が残ります。消臭機能だけを足しても、水分と汚れが供給され続ける状態は変わりません。

ニオイの感じ方には個人差があり、香料で覆う方法は人によって負担になります。香りの強さを評価基準にすると、臭気が減ったのか、別の香りに置き換わったのか分かりにくくなります。現場で判定するときは、無臭化を保証するのではなく、同じ条件の従来品より残り方が弱いかを比べます。

作業後の作業服とインナーの湿りを確認する様子
ニオイが出る部位と時間を、汗や湿りの状態と合わせて確認します(イメージ)

洗濯槽へ入れるまでの待ち時間も見落とせません。汗で湿った作業服を袋やロッカーへ丸めて置けば、洗う前に菌が増えやすくなります。帰宅後すぐ洗えない運用なら、密閉したままにせず、他の物へ汚れを広げない場所で乾かしておく方法を検討します。

「汗をかく人だけの問題」と考えると、対策が止まりやすいんです。

置き場所や洗うまでの時間まで見ると、全員に共通する原因が見つかることがありますよ。

消臭と抗菌と防臭は別のもの

消臭、抗菌、防臭は似た言葉ですが、働きかける対象が異なります。消臭は、すでにある臭気成分を吸着、中和、分解するなどして減らす考え方です。抗菌は、製品の表面で菌が増えるのを抑える考え方で、汗や汚れを取り除く働きそのものではありません。

防臭は広い意味で使われるため、表示だけでは仕組みを判断しにくい言葉です。抗菌によって菌由来のニオイを出にくくする「抗菌防臭」を指す製品もあれば、消臭機能を含む説明もあります。商品名の印象ではなく、何を対象に、どの方法で効果を示しているかを資料で確認してください。

表示主な役割できないこと確認したい資料
消臭臭気成分を吸着・中和・分解するなどして減らす発汗や汚れの付着を止めるものではありません。対象臭気、試験方法、洗濯後の評価
抗菌繊維上などで菌の増殖を抑えるすべての菌をなくす、感染を防ぐという意味ではありません。対象菌、試験条件、加工部位
抗菌防臭菌の増殖を抑え、菌に由来するニオイを出にくくする油、煙、食品など外部から付く臭気へ同じように働くとは限りません。表示の定義、洗濯耐久性、用途
防臭製品ごとの仕組みでニオイの発生や残留を抑える言葉だけでは消臭か抗菌かを特定できません。機能の説明、対象、評価方法

抗菌表示があっても、あらゆる微生物へ同じように働くわけではありません。また、衣類の機能を人の病気の予防効果へ読み替えることもできません。衛生管理が必要な職場では、作業服の機能表示と、手洗い、清掃、洗濯、体調管理などの手順を分けて考えます。

表示を確かめる手がかりは、試験方法と認証マーク

「試験方法を確認してください」と言われても、何を見ればよいか分からないことがあります。手がかりは2つあります。

一つは試験方法です。繊維製品の抗菌性は JIS L 1902(繊維製品の抗菌性試験方法)で評価されます。よく使われる定量試験(菌液吸収法)では、生地に菌を接種して培養し、菌数の変化から抗菌活性値を求めます。カタログに「JIS L 1902 準拠」とあれば、少なくともどの物差しで測ったかが分かります。

もう一つは認証マークです。SEKマークは、一般社団法人繊維評価技術協議会が認証基準を定めて運用している制度で、抗菌防臭、制菌、消臭などの区分があります。消臭性については、同協議会の認証基準に基づく方法で評価されます。マークの区分が分かれば、その製品が何を対象にした加工なのかを取り違えにくくなります。

ただし、どちらも「この服を着ればニオイが消える」という保証ではありません。試験は決められた条件下の生地に対するもので、着用時間、発汗量、洗濯の実態までは含みません。認証の有無より先に、次の3点を資料で押さえてください。

  • 何を対象にした加工か:菌なのか、特定の臭気成分なのか
  • 洗濯後の評価があるか:初期の値だけか、規定回数を洗ったあとの値もあるか
  • 現場の洗い方と合っているか:家庭洗濯の前提か、工業洗濯にも対応するか

注意

「抗菌だから洗わなくてよい」「消臭だから交換しなくてよい」という運用にはできません。機能は日常の洗濯と完全な乾燥を補うもので、汚れを除去する工程の代わりにはなりません。

加工の種類と、洗濯で落ちるかどうか

消臭・抗菌機能の持たせ方には、繊維の表面や生地へ成分を付与する後加工、成分を繊維へ練り込む方法、特定の糸や素材を組み合わせる方法などがあります。後加工は一律に弱く、練り込みは必ず強いと決めつけられません。成分の固定方法、摩擦、洗剤、洗濯温度、乾燥、製品設計によって持続性が変わるからです。

初期の効果と洗濯後の効果を分けて見る

新品時の試験結果だけでは、毎日洗う現場でどこまで機能が残るか判断できません。資料では、家庭洗濯か業務洗濯か、何回の洗濯後に評価したか、どの機能を測ったかを見ます。試験条件が実際の洗い方と大きく違う場合、その数字をそのまま現場の寿命にはできません。

「洗濯可能」は、指定条件で衣類を洗えるという意味です。購入時と同じ消臭・抗菌効果が無期限に続くという表示ではありません。洗濯や摩擦で効果が弱くなる加工もあるため、メーカーや販売元が示す取扱表示、耐久条件、禁止される洗剤や乾燥方法を確認します。

消臭抗菌の後加工と繊維へ成分を持たせる方法の比較
加工方法だけで耐久性を決めず、洗濯後の試験条件を確かめます(イメージ)

交換時期は、「導入から何か月」と一つの数字で決めるより、機能と衣服の状態を合わせて見ます。同じ洗濯条件でも従来品よりニオイ残りが増えた、脇や襟の汚れが落ちない、生地が薄くなった、破れや伸びがあるといった変化が判定材料です。安全機能を併せ持つ作業服は、ニオイだけで継続使用を判断せず、その機能の交換条件を優先します。

カタログで見たいのは、「消臭」の大きな文字だけではありません。

洗濯後の評価と、実際の洗い方が合っているかまで見ると、候補を比べやすくなりますよ。

素材による差を綿とポリエステルで比べる

綿は水分を吸いやすく、肌触りを好む人が多い素材です。一方、汗を多く含むと重くなり、ポリエステル主体の生地より乾燥に時間がかかる傾向があります。洗うまで湿った状態が続けば、菌が増えやすい時間も延びます。

ポリエステルは水分を抱え込みにくく、乾きやすい製品を作りやすい素材です。ただし、皮脂などの油性汚れが繊維に残り、洗ったあともニオイが戻ったように感じる場合があります。「速乾だから臭わない」とは限らず、油汚れを落とせる洗濯条件が必要です。

混率より、汗の移動と乾き方を見る

実際の作業服は、綿とポリエステルの混紡、生地表面と裏面で役割を変えた構造、吸汗速乾などの加工を使うものがあります。同じ混率でも、糸、織り、厚み、通気性が違えば、汗の広がり方や乾く速さは変わります。素材名だけで優劣を決めず、着用後と洗濯後の両方を比べます。

発熱体、火花、薬品、静電気などの危険がある現場では、消臭性より先に必要な安全性能を決めてください。インナーを含む組み合わせが安全性へ影響することもあります。静電気対策が必要なら、静電気帯電防止作業服とインナーの選び方を踏まえ、完成した着用状態で確認します。

綿とポリエステルの作業服生地で水分の広がりを比べる様子
素材名だけでなく、汗の広がり方と乾燥、皮脂汚れの残り方を比べます(イメージ)

サンプルでは、乾いた状態を触るだけでなく、実際の工程で着て汗をかき、社内で使う方法で洗います。評価するのは、脇と背中の張り付き、休憩後の冷たさ、乾燥までの時間、洗った直後と着用中のニオイです。複数の着用者で同じ記録票を使うと、好みと共通傾向を分けやすくなります。

ポイント

素材の比較は「綿対ポリエステル」の二択にせず、汗を吸う、外へ移す、広げる、乾かす、皮脂を洗い落とすという流れで見ます。現場の発汗量と洗濯設備に合う流れを選ぶことが、ニオイ対策につながります。

インナーを替えるほうが効くことがある

ニオイが脇や背中から強くなるなら、外側の作業服より、肌へ直接触れるインナーの影響が大きい場合があります。インナーは汗、皮脂、角質を最初に受け止めます。そこが濡れたままなら、上着だけ消臭・抗菌仕様へ替えても、原因に近い層は変わりません。

昼の着替えを試して原因を切り分ける

まず少人数で、作業服は同じまま、昼休憩など決めた時刻に乾いたインナーへ交換してみます。交換した日だけ午後のニオイや不快感が弱まるなら、外衣を総入れ替えする前に改善余地が見つかります。汗の多い工程では、替えのインナーを置く場所、濡れた物を入れる袋、持ち帰り方法まで決めておきます。

吸汗速乾インナーは、汗を肌側から外へ移して乾きやすくする設計のものがあります。ただし、その外側に通気しにくい作業服を重ねると、水分の逃げ場がなくなることがあります。綿・化繊や長袖・半袖の組み合わせは、空調服に合わせるインナーの選び方も参考にし、作業服とインナーを重ねた状態で動いて、発汗後の乾き方を見てください。

先に替えるものを、ニオイが出る層で決める 同じ作業条件で試し、午後のニオイ・湿り・不快感の変化を記録する まず記録 ・気になる部位 ・強くなる時間帯 ・汗と湿りの状態 原因に近いのはどちらか 肌側 / 外側 肌側が強い インナー交換を先に試す 外側が強い 作業服の変更を検討する インナーを途中交換 少人数・同じ上着で 昼に乾いた物へ交換 午後の変化を見る 外側の作業服を変更 素材・通気・加工を 重ね着した状態で比較 洗濯後も再評価 差が出た時間帯まで残し、費用をかける層を絞る
ニオイが出る層と時間帯を見て、インナー交換と作業服の変更のどちらを先に試すか決めます

ファン付き作業服を使う場合も、肌側の汗処理が体感へ影響します。風を通しにくい厚手の肌着や、汗で張り付く肌着では、空気が流れても快適さが上がりにくいことがあります。組み合わせは、ファン付き作業服の仕組みと選定条件も確認し、回転体や火気など現場固有の安全条件を優先してください。

上着を全部替える前に、インナーだけ替えて一週間比べる方法もあります。

差が出た時間帯まで記録すると、次に費用をかける場所が見えますよ。

洗濯の方法でニオイは変わる

機能性のある作業服でも、繊維に皮脂や洗剤成分が残れば、洗った直後は気にならず、体温と湿気でニオイが戻ることがあります。洗剤を増やせば解決するとは限りません。多すぎる洗剤、洗濯物の詰め込み、すすぎ不足は、汚れや成分が残る一因になります。

洗う前に放置せず、汚れへ合う条件を選ぶ

汗で湿った作業服は、できるだけ早く洗うほうが管理しやすくなります。すぐ洗えないときは、密閉した袋に長時間置かず、汚れを周囲へ移さない形で湿気を逃がします。油、食品、泥、薬品などが付いた服は、一般衣類と分ける必要がある場合もあるため、職場の安全・衛生手順へ従ってください。

洗濯機へ入れる量は、衣類が動き、洗剤液と水が行き渡る範囲にします。襟や脇など蓄積しやすい部位は、製品の取扱表示に反しない方法で前処理を検討します。洗剤の種類と量、水温、漂白剤、柔軟剤の可否は、作業服と機能加工の表示を優先します。

湿ったまま置かず、洗濯から完全乾燥まで進める 作業服と汚れの表示を確認し、職場の安全・衛生手順を優先する 1 早めに回収 密閉した袋に 長時間放置しない 2 汚れで分別 油・食品・泥・薬品などを 一般衣類と分けて判断 3 表示どおり洗濯 量・洗剤・水温・前処理を 取扱表示に合わせる 4 完全乾燥 厚い部分まで乾かし 収納・再着用へ ! 薬品・油・感染性が疑われる汚れ 家庭へ持ち帰らず、事業場の洗浄・廃棄手順を確認する
湿ったまま置く時間を減らし、汚れを分け、表示に従って洗濯してから完全に乾かします

漂白剤は、色、生地、付属品、消臭・抗菌加工へ影響することがあります。柔軟剤も、製品によっては吸水や速乾の働きへ影響する可能性があります。ニオイが気になるたびに自己判断で強い薬剤を足さず、取扱表示と洗剤側の用途を照らし合わせます。

注意

薬品、油、感染性が疑われる汚れなど、家庭へ持ち帰ること自体が適切でない作業もあります。ニオイ対策より先に、事業場のリスク評価と洗浄・廃棄の手順を確認してください。

洗い替えの枚数と乾燥を見直す

洗い替えが足りないと、まだ湿っている服を着る、洗濯を一日延ばす、同じ服を連続して使うという無理が出ます。消臭・抗菌加工の有無より先に、着用、洗濯、乾燥、予備が同時に回る枚数を確保できるかを見ます。乾燥機を使えない製品や、梅雨時に室内干しとなる職場では、乾燥に必要な時間も長めに考えます。

支給枚数は洗濯サイクルから逆算する

毎日交換し、家庭で一日おきに洗う人なら、着用中の一着、洗濯・乾燥中の一着、予備の一着という考え方があります。ただし、これは固定の正解ではありません。週の勤務日数、洗える曜日、乾燥設備、持ち帰りの可否、突発的な汚れを並べ、各職場で必要数を計算します。家庭洗濯にするか会社で対応するかを決める際は、作業着のクリーニング代と洗濯手当の決め方まで確認すると、枚数と費用負担を同じ運用として設計できます。

確認項目不足すると起きやすいこと決め方
交換頻度汗を含んだ服を翌日も着る工程別の汚れと発汗量から決めます。
洗濯間隔湿った状態で長く保管する持ち帰り日と洗える日を確認します。
乾燥時間厚い脇・ポケット・縫い目が生乾きになる最も乾きにくい季節と場所で測ります。
予備急な汚れでも着替えられない現場保管か個人支給かを決めます。
交換品の調達廃番時に同じ運用を続けられない品番、色、機能、代替条件を記録します。

乾いたように見えても、脇の縫い合わせ、ポケットの重なり、ウエスト、厚いリブ部分に水分が残ることがあります。収納前に最も厚い部分を確認し、ロッカーへ詰め込まない運用が必要です。除湿や送風を使う場合も、製品の取扱表示にある乾燥条件を守ります。

二着あるから足りる、とは限らないんです!

着る日と洗う日をカレンダーに置くと、生乾きになる隙間が見つかります。

導入するときは小さく試して判定基準をそろえる

全員分を一度に替える前に、ニオイが出やすい工程と、比較的出にくい工程から数人ずつ選びます。従来品と候補品を同じ時期に使い、インナー、着用時間、洗濯方法をできるだけそろえます。条件が違うまま感想だけ集めると、加工の差なのか、発汗量や洗い方の差なのか分かりません。

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購入前に確認する項目

候補品の資料では、消臭・抗菌・防臭のどれか、対象とする臭気や菌、加工した部位、試験条件、洗濯後の評価を確認します。部分的な加工なら、ニオイが気になる脇や背中と位置が合うかも見ます。サイズ、通気、動きやすさ、安全性能を外してまで、消臭機能だけを優先しないことも大切です。

試着評価票に入れる項目

  • 工程、気温・湿度、着用時間
  • 作業服とインナーの品番・素材
  • 昼の着替えの有無
  • 脇・襟・背中などニオイが気になる部位と時刻
  • 洗剤、洗濯方法、干し方、乾燥時間
  • 洗濯直後と再着用中の変化
  • 動きやすさ、暑さ、肌触り、安全面の支障

評価は「臭う・臭わない」の二択にしないほうが比較しやすくなります。従来品より弱い、同じ、強いの三段階にし、気になり始めた時刻と部位を添えます。着用者本人の評価に加え、洗濯をする人が感じる洗い上がりや乾き方も記録します。

交換条件と追加発注まで決める

導入時に、ニオイ残り、加工の効果、生地の傷みを見直す時期を決めます。ただし、一律の耐用月数を機能表示から作るのではなく、洗濯回数と状態の記録で判断します。品番が変わると同じ機能名でも仕組みや試験条件が異なることがあるため、追加発注時にも仕様を照合してください。

全社の作業服を切り替える場合は、在庫、サイズ回収、名入れ、旧服の扱い、切替日まで調整が広がります。進行の考え方は、作業服・制服をリニューアルする手順と社内調整に沿って整理すると、試着結果を発注条件へつなげやすくなります。

作業服の消臭・抗菌についてよくあるご質問

ここでは、製品の表示や日々の運用で迷いやすい点を短く整理します。個別製品の性能は、商品ごとの仕様書と取扱表示を優先してください。

抗菌作業服なら、毎日洗濯しなくてもよいですか?

抗菌は繊維上などで菌の増殖を抑える機能で、汗、皮脂、粉じん、油を取り除く機能ではありません。着用後の汚れと湿気が残れば、ニオイや衛生上の問題につながります。現場の汚れ方に合う頻度で洗い、完全に乾かしてから着用してください。

消臭スプレーを使えば、洗濯の代わりになりますか?

スプレーは対象とする臭気へ一時的に働く場合がありますが、繊維の奥にある皮脂や汚れを洗い流すものではありません。作業服の素材や加工と相性が合わず、染みや機能低下につながる可能性もあります。製品の表示を確認し、洗濯の代用にはしないでください。

消臭と抗菌は、両方付いているほうがよいですか?

両方あれば必ず現場に合うとは限りません。着用中の菌由来のニオイを抑えたいのか、外部から付く特定の臭気を減らしたいのかで、必要な機能は変わります。対象臭気、試験方法、洗濯耐久性、加工位置を比べ、不要な機能へ費用をかけないようにします。

ポリエステルの作業服は、綿より臭いやすいですか?

素材名だけで一律には決められません。ポリエステルは乾きやすい一方、皮脂などの油性汚れが残る場合があります。綿は水分を吸いやすい一方、乾燥に時間がかかる傾向があります。織りや加工、発汗量、洗い方までそろえて候補品を比較してください。

何回洗濯したら消臭・抗菌効果はなくなりますか?

加工方法、繊維、生地、洗剤、温度、乾燥、摩擦によって異なるため、共通の回数では示せません。商品資料に洗濯後の試験結果があれば、その条件が職場の洗い方に近いかを確認します。導入後も、従来品と比べたニオイ残りと生地の状態を記録してください。

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ニオイの指摘を本人へどう伝えればよいですか?

個人の清潔感だけを問題にせず、工程の暑さ、発汗、支給枚数、インナー、洗濯、乾燥という職場側の条件から確認します。複数人に同じ基準を適用し、必要なら人目のない場所で具体的な事実と利用できる着替えの方法を伝えるほうが、改善へつながりやすくなります。

本記事の情報について

本記事は、作業服の消臭・抗菌・防臭機能と、ニオイを抑える運用に関する一般的な情報提供を目的とし、2026年8月4日時点の情報を基に作成しています。個別製品の機能、対象とする臭気や菌、洗濯耐久性、取扱方法は商品ごとに異なります。選定時は、メーカーや販売元が示す最新の仕様書、試験条件、取扱表示をご確認ください。

強い体臭の変化には体調など衣服以外の要因が関係する場合もあります。健康上の心配があるときは、衣類だけで解決しようとせず、適切な専門家へ確認してください。本記事は個別の税務判断を示すものではありません。作業服の購入や支給に関する実際の税務処理は、顧問税理士または所轄の税務署へご確認ください。

よくあるご質問

抗菌作業服なら、毎日洗濯しなくてもよいですか?

抗菌は繊維上などで菌の増殖を抑える機能で、汗、皮脂、粉じん、油を取り除く機能ではありません。着用後の汚れと湿気が残れば、ニオイや衛生上の問題につながります。現場の汚れ方と着用時間に合う頻度で洗い、取扱表示に従って最も厚い部分まで完全に乾かしてから着用してください。

消臭スプレーを使えば、洗濯の代わりになりますか?

スプレーは対象とする臭気へ一時的に働く場合がありますが、繊維の奥に残った皮脂や汚れを洗い流すものではありません。作業服の素材や消臭・抗菌加工との相性によっては、染みや吸水性の変化、機能低下につながる可能性もあります。双方の表示を確認し、日常の洗濯と完全な乾燥の代用にはしないでください。

消臭と抗菌は、両方付いているほうがよいですか?

両方あれば必ず現場に合うとは限りません。着用中の菌由来のニオイを抑えたいのか、油や食品など外部から付く特定の臭気を減らしたいのかで、必要な機能は変わります。対象臭気や菌、試験方法、洗濯後の評価、加工位置を候補ごとに比べ、困り方に関係しない機能へ費用をかけないようにします。

ポリエステルの作業服は、綿より臭いやすいですか?

素材名だけで一律には決められません。ポリエステルは乾きやすい一方、皮脂などの油性汚れが残る場合があります。綿は水分を吸いやすい一方、乾燥に時間がかかる傾向があります。同じ工程で着用し、織りや加工、インナー、発汗量、洗剤、乾燥まで条件をそろえたサンプルで、洗濯直後と再着用中を比較してください。

何回洗濯したら消臭・抗菌効果はなくなりますか?

加工方法、繊維、生地、洗剤、洗濯温度、乾燥、着用時の摩擦によって異なるため、すべての製品に共通する回数は示せません。商品資料に洗濯後の試験結果があれば、その条件が職場の洗い方に近いかを確認します。導入後も従来品と比べたニオイ残りと、生地や加工部位の状態を同じ条件で記録してください。

ニオイの指摘を本人へどう伝えればよいですか?

個人の清潔感だけを問題にせず、工程の暑さ、発汗、支給枚数、インナー、洗濯、乾燥という職場側の条件から確認します。複数人に同じ基準を適用し、人目のない場所で、気になった時間帯や部位などの事実と、利用できる着替えや洗い替えの方法を伝えるほうが、本人を責めずに具体的な改善へつなげやすくなります。

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※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、内容の正確性・完全性を保証するものではありません。規格・法令の適用可否や最新の仕様は、製品カタログや公的機関・各メーカーの情報で必ずご確認ください。

中村被服株式会社 企業ユニフォーム事業部

大正13年(1924年)創業、100年以上にわたる被服づくりの経験を活かし、山口県防府市を拠点に製造業の作業服・事務服・空調服・保護具の選定から、社名刺繍・プリントの自社加工、名入れ後の追加発注まで対応しています。山口・広島・福岡エリアの現場のユニフォームを、選定から運用までまるごとお手伝いしています。