作業服の素材を選ぶとき、綿とポリエステルの混率だけを見ても、現場での着やすさや管理のしやすさまでは分かりません。油が付くのか、汗を多くかくのか、毎日洗濯するのかで、合う生地は変わります。この記事では、綿100%、混紡、ストレッチ、夏用・冬用の違いを、発注担当者が比べやすい順に整理します。先に結論をお伝えすると、候補を絞る基準は「汚れ方」と「洗濯回数」で、最後の判断には実物のサンプルが必要です。

この記事を書いた人中村被服 企業ユニフォーム事業部創業100年以上・山口県防府市。山口の企業のユニフォーム発注を、営業が現場で日々お手伝いしています。プロフィール →

目次

結論:生地は「汚れ方」と「洗濯回数」から決める

最初に確認したいのは、カタログの高機能表示ではありません。作業中に何が付き、どの程度の頻度で洗うかです。粉じん、油、水、汗、泥では、目立ち方も落としやすさも異なります。毎日洗う職場と、汚れを確認してから洗う職場でも、求める速乾性や形態安定性は変わります。

素材選びは、汚れ方、洗濯、動き、温度の順で条件を書き出すと迷いが減ります。たとえば、汗をかいて毎日家庭洗濯するなら、乾きやすさと洗濯後のしわを優先しやすくなります。金属部品に触れて擦れが多いなら、肌触りだけでなく摩耗しやすい場所も見なければなりません。

確認する条件現場で聞くこと生地選びへの反映
汚れ方油、粉、水、泥、汗のどれが、どこに付くか色、表面の組織、洗いやすさ、撥水などの機能を比べます。
洗濯回数毎日か週数回か、家庭洗濯か外部委託か速乾、縮み、色落ち、しわ、機能の耐久性を見ます。
動作しゃがむ、ひねる、腕を上げる動きが多いかストレッチの方向、型紙、ゆとりを確認します。
温度屋内外、熱源、冷風、季節差がどの程度あるか通気、保温、重ね着、防風性を選び分けます。
安全条件静電気、火花、薬品、回転体などの危険があるか一般素材より先に、必要な安全性能と仕様を確認します。

安全性に関わる条件がある現場では、快適性だけで生地を決められません。静電気、熱や火花、薬品、高視認性など、作業に必要な性能を先に定め、その範囲で着心地を比較します。

ポイント

候補品を探す前に、現行服の不満を「暑い」だけで終わらせず、「背中に汗が残る」「乾燥に時間がかかる」「膝が突っ張る」のように具体化します。困り方が見えると、必要な素材や機能を絞りやすくなります。

綿100%が向く現場

綿100%の生地は、汗や水分を吸いやすく、自然な肌触りを好む職場で候補になります。熱を受けたときに溶けにくい性質もあります。ただし、綿100%という表示だけで、火花や高熱を扱う作業に適しているとは判断できません。必要な安全性能がある場合は、難燃作業服に必要な性能と洗濯・交換の考え方も踏まえ、完成品の仕様や適合する条件を別に確かめます。

肌触りと吸湿性を優先するとき

化学繊維の触感が気になる人が多い職場や、肌に近い位置で着る作業服では、綿の柔らかさが評価されることがあります。吸った汗を一時的に生地へ取り込むため、汗が少ない環境ではべたつきを抑えやすい場合があります。一方、大量に汗をかくと水分を含んだまま重くなり、乾くまで冷たさが残ることもあります。

縮み、しわ、乾燥時間まで運用に入れる

綿は洗濯条件によって縮みやしわが出やすく、ポリエステル主体の生地より乾燥に時間がかかる傾向があります。タンブラー乾燥の可否や温度は、製品の取扱表示で確認してください。見本ではちょうどよくても、洗ったあとに袖丈や股下が短くなる可能性があるため、未洗濯品だけでサイズを決めないほうが確実です。

綿100%の作業服生地を洗濯前後で比べる手元
綿生地は洗濯後の風合い、縮み、乾き方まで確かめます(イメージ)

綿は油や水を吸い込むと汚れが残ることがあり、濡れた状態では乾燥時間も延びます。油汚れが多い工程では、洗剤や洗い方との相性、洗濯後の染みの残り方まで試してください。白っぽい粉が付く現場なら、色によって汚れが強く見えるため、素材と同時に色も比較します。

「綿なら夏も涼しいですか」というご相談はよくあります。

汗を吸ったあとの乾き方まで比べると、着た瞬間とは違う答えになることがありますよ。

ポリエステル混が向く現場

ポリエステルを含む混紡生地は、乾きやすさ、しわの出にくさ、形の保ちやすさを求める職場で選びやすい素材です。綿とポリエステルの配合を変えることで、肌触りと管理性のバランスを取れます。ただし、同じ混率でも、糸の太さ、織り方、密度、仕上げによって着心地は変わります。

毎日洗うなら乾燥としわの差が効く

着用者が自宅で洗い、翌朝また使う運用では、速乾性が大きな利点になります。乾くまでの時間が短ければ、支給枚数に余裕が少ないときの負担も抑えやすくなります。洗濯後にしわが目立ちにくい製品なら、アイロンの手間を減らせる可能性もあります。

ただし、「ポリエステル混ならすべて速乾」とは限りません。厚手で密度が高い生地、裏側に別の層がある生地は、水分が抜けるまで時間がかかる場合があります。吸汗機能で汗を広げ、速乾機能で蒸発を助ける設計もあるため、混率と機能表示を分けて見てください。

静電気を嫌う現場は帯電防止の仕様を確認する

化学繊維を使った衣服は、環境や組み合わせによって静電気が起きやすくなることがあります。可燃物を扱う場所や、静電気で製品品質へ影響が出る工程では、一般的な混紡生地ではなく、必要な帯電防止性能を備えた完成品かどうかを確認します。導電性繊維の入り方や縫製仕様を含めた考え方は、静電気帯電防止作業服の選び方で詳しく整理しています。

綿の比率が高い混紡肌触りや吸湿性を残しやすい一方、縮みや乾燥時間を確認します。
ポリエステルの比率が高い混紡乾きやすさや形態安定性を得やすい一方、蒸れと静電気を実着で見ます。
同じ混率の製品織り方、厚み、仕上げ、型紙が違えば、着心地も耐久性も変わります。

油が付きやすい現場では、繊維の混率だけでなく、洗濯後に油膜やにおいが残らないかも見ます。濃色は汚れを隠しやすい反面、洗浄できたか判断しにくくなる場合があります。清潔さの確認が必要な工程なら、汚れが見える色や交換ルールも一緒に考えてください。

混紡生地を比べる項目

  • 混率と実際の肌触り
  • 洗濯後の乾燥時間、縮み、しわ
  • 汗をかいたときの張り付きと蒸れ
  • 必要な帯電防止性能の有無
  • 油や粉じんを落としたあとの見え方

ストレッチが効いてくる作業

ストレッチが役立つのは、立っているだけでなく、関節を大きく動かす作業です。しゃがむ、ひざをつく、荷台へ上がる、腕を頭より高く上げる、体をひねる動きが多いと、腰、膝、肩、肘に生地の突っ張りが出ます。試着では歩くだけで終えず、現場の動きを再現してください。

伸び率の数字だけでは動きやすさは決まらない

生地の伸びには、横方向だけ伸びるもの、縦横へ伸びるもの、織り方で動きやすさを出すものがあります。伸縮性のある繊維を使う製品もあれば、ゆとりや立体的な型紙で可動域を確保する製品もあります。カタログの「ストレッチ」という一語だけでは、必要な方向へ伸びるかまでは分かりません。

たとえば、しゃがむ動作では尻回りと膝の横方向、腕を上げる動作では背中と肩周辺の動きが気になります。よく伸びる生地でも、サイズが小さすぎれば前が引かれます。反対に大きすぎる服は、余った部分が設備や荷物へ引っ掛かる可能性があるため、伸縮性とサイズを別々に調整します。

現場動作で作業服のストレッチ方向を確認する作業者
現場で多い動作を再現し、必要な方向へ伸びるか確認します(イメージ)

伸びたあとに元へ戻る力も確認したい点です。膝や肘が出たままになると、見た目だけでなく、余った生地が動作の邪魔になることがあります。洗濯を重ねたサンプルでも同じ動作を行い、伸縮性、縫い目、ポケット口の変化を見てください。

ポケットの中身を入れて試す

空の作業服では動きやすくても、工具、端末、手袋を入れると重さが加わります。ポケットの位置が関節に重なると、屈伸時に中身が当たったり、生地の伸びを妨げたりします。普段持つ物を入れ、安全帯やベルトを使う人は装備も着けて試すと、導入後のずれを減らせます。

夏に涼しい生地の条件

夏の作業服は、薄さだけで選ぶと失敗しやすくなります。涼しさに関わるのは、風が通ること、汗を肌側から移すこと、濡れた生地が乾くこと、服の中に熱がこもりにくいことです。屋外では日射、屋内では熱源と湿度も加わるため、同じ生地でも感じ方が変わります。服装だけで対策を完結させず、WBGT・休憩・教育まで含む現場の熱中症対策と組み合わせて検討してください。

吸汗と速乾は役割を分けて見る

吸汗は、肌側の汗を生地へ取り込み、広げる働きを示す言葉として使われます。速乾は、取り込んだ水分が乾きやすいことに関わります。汗をよく吸っても乾きにくければ、休憩中に冷たさが残ります。乾きやすくても汗をうまく移せなければ、肌への張り付きが気になることがあります。

カタログ値が示されていても、インナーとの組み合わせで体感は変わります。吸汗速乾の作業服の下に、汗を保持しやすい肌着を着ると、外側の機能を生かしにくくなります。会社でインナーまで指定するか、私物を認めるなら避けたい素材や形を伝えるかも、運用の一部です。

通気性と安全・耐久性の折り合いを付ける

薄く通気しやすい生地は涼しく感じやすい一方、引っ掛けや摩耗、透け、紫外線、火花などへの配慮が必要です。メッシュ部分がある製品も、どこに配置されているかで風の抜け方が変わります。背中や脇だけが通気するのか、生地全体が軽いのかを分けて比べてください。

夏用作業服の通気性と吸汗速乾性を比べた生地
薄さだけでなく、汗の移動と乾き方、耐久性を比べます(イメージ)

ファン付きウェアを使う現場では、一般の夏用作業服とは別の条件があります。空気の通り道、裾や袖口の閉じ方、バッテリーやファンの管理まで含めて考える必要があるため、ファン付き作業服の仕組みと選定条件も確認してください。生地が薄ければ代用できるという関係ではありません。

夏物は、涼しさだけを比べると候補が増えすぎます。

汗をかいたあとの張り付きと、洗った翌朝までに乾くかを聞くと絞りやすいですよ。

冬に効く生地の条件

冬は、単に厚みのある作業服を選べばよいとは限りません。屋外の風、冷蔵・冷凍設備、暖房のある事務所への出入りなど、寒さの原因が違うからです。風を遮る外側、汗を逃がす肌側、空気をためる中間層の役割を分けると、過度に重い一着へ頼らずに済みます。

防風と保温を混同しない

目が詰まった生地や表面に風を通しにくい層がある製品は、屋外で体温を奪われるのを抑えやすくなります。ただし、通気が少ないほど作業中の熱や湿気もこもりやすくなります。動きの多い人と、待機時間の長い人へ同じ冬服を配ると、片方は暑く、片方は寒いというずれが起きます。

起毛や中わたは空気を含みやすく、保温を考える材料になります。一方で、重ね着したときに肩や肘が動かしにくくなる場合があります。上着単体ではなく、実際のインナーと中間着を着た状態で、前を閉じて腕を動かしてください。

注意

冬でも作業中には汗をかきます。汗を含んだ肌着のまま休憩へ入ると、体が冷えやすくなります。防寒着の厚さだけでなく、肌側の吸汗・速乾、着替えや乾燥の運用まで確認してください。

季節兼用は重ね着の余裕を数値と動作で見る

通年用の作業服へ冬だけ中間着を足す運用では、胸囲や胴囲の寸法に余裕が必要です。ただし、一つ大きいサイズへ上げるだけでは、袖丈や裾丈まで長くなります。中間着を着た状態で肩、背中、腰が引かれないかを動作で見て、必要なら冬用の型やサイズを分けます。

機能加工は洗濯で落ちるものがある

撥水、防汚、消臭などの機能には、生地の表面へ加工を施して得るものがあります。こうした機能の中には、着用時の摩擦や繰り返す洗濯で効果が弱くなるものがあります。一方、繊維や生地構造に由来する機能もあるため、すべてが同じ回数で失われるわけではありません。

「洗濯できる」と「機能が同じまま」は別

家庭洗濯が可能という表示は、指定条件で衣服を洗えることを示します。それだけで、撥水性や防汚性が購入時と同じ状態で続くとは限りません。機能の試験条件、洗濯後の評価、推奨する洗剤、柔軟剤や漂白剤の扱い、乾燥方法を製品資料で確認します。

撥水は、水滴を表面ではじく性質です。水の侵入を完全に防ぐ防水と同じ意味ではありません。表面が摩耗したり、汚れや洗剤成分が残ったりすると、水滴の転がり方が変わることがあります。雨天作業で衣服内への浸水を避けたい場合は、作業服の撥水表示だけで決めず、用途に合う雨具も検討します。

機能発注時に確かめること運用中に見る変化
撥水初期性能と洗濯後の評価、手入れ方法水滴が広がる、濡れ色が残る、部分的に染みる
吸汗・速乾試験方法、生地の表裏、推奨インナー汗の張り付き、乾燥時間、におい残り
防汚対象とする汚れ、洗濯条件油、泥、粉など現場の汚れが実際に落ちるか
帯電防止後加工だけか、導電性繊維や完成品仕様を含むか破れ、誤補修、別衣類との組み合わせ
ストレッチ伸びる方向、回復性、洗濯後の評価膝抜け、肘抜け、縫い目の波打ち

機能が弱くなったかどうかを、着用者の感覚だけで管理するのは難しいものです。選定時に洗濯後のサンプルを比べ、運用開始後は水のはじき方、乾燥時間、形の変化など、社内で見られる項目を決めます。安全に関わる機能は簡易な見た目だけで合否を決めず、製品の条件に従ってください。

注意

機能加工が落ちることを前提に、すべての製品へ同じ交換回数を設けるのは適切ではありません。機能の仕組みとメーカーが示す耐久条件、実際の洗濯方法、摩耗状態を照らし合わせて判断します。

追加購入で同じ品番を選んでも、製品改定で生地や取扱条件が変わる可能性があります。旧品と新品を混ぜる前に、仕様書と洗濯表示をもう一度見比べてください。

「洗えるなら機能もずっと同じ」と思いやすいところなんです。

購入時だけでなく、何度か洗った見本も残しておくと差を説明しやすくなります!

厚み(オンス)の読み方

生地の厚みを比べるときに、オンスという表示を見ることがあります。オンスは本来、一定面積あたりの生地の重さを表す単位として使われます。数字が大きいほど重く厚く感じる傾向はありますが、厚さそのものを直接示す数字ではありません。

オンスが同じでも着心地は同じではない

同じオンスでも、糸の太さ、織り方、密度、起毛、表面加工によって、硬さや風の通り方は変わります。密に織った生地は薄く見えても風を通しにくい場合があり、ふくらみのある生地は軽くても厚く感じることがあります。異なる商品をオンスだけで順位付けしないことが大切です。

カタログに目付が記載されている場合も、数字は候補を比較する手掛かりです。軽い生地が必ず夏向き、重い生地が必ず冬向きとは限りません。裏地、通気部分、服の形、重ね着まで含めて、完成品として評価します。

生地を四つの別々の軸で確かめる判断図 オンス、織り密度、通気性、柔らかさは同じ意味ではないため、それぞれを個別に確認し、最後に完成品として評価する。 オンスだけで着心地を決めない 四つの軸を別々に確認し、最後に完成品で評価する オンス 一定面積あたりの重さ 軽い 重い 厚さそのものを 直接示す値ではない 織り密度 糸の詰まり方・織り方 粗い 同じオンスでも 硬さや風通しが変わる 通気性 空気の通りやすさ 通しにくい 通しやすい 生地の厚みや 通気部分も確認する 柔らかさ 曲がりやすさ・触感 硬い 柔らかい 起毛や表面加工でも 感じ方が変わる 裏地・服の形・重ね着も含め、完成品で評価
オンス、織り密度、通気性、柔らかさを別々に確認し、数字一つで着心地を決めない

耐久性についても、重い生地ほど必ず長持ちするわけではありません。擦れる場所への補強、縫い目、サイズの適合、洗濯方法が寿命へ影響します。軽量化したい場合は、候補の重さだけでなく、肘、膝、ポケット口など傷みやすい場所を実物で見てください。

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サンプルで確かめること

生地選びの最後は、カタログを読み比べる作業ではなく、実物のサンプルを現場へ持ち込む作業になります。色や風合いは画面と照明で違って見えます。触った瞬間の柔らかさだけでなく、汗、汚れ、洗濯、動作を加えたあとにどう変わるかを確かめてください。

未洗濯品と洗濯後を並べる

候補ごとに、未洗濯の見本と、実際の方法で繰り返し洗った見本を並べます。色落ち、縮み、しわ、乾燥時間、肌触り、撥水の変化が見えやすくなります。洗濯機、洗剤、乾燥方法が実運用と違えば結果もずれるため、家庭洗濯と外部委託のどちらを想定するかを先に決めてください。運用方法を決める際は、作業着のクリーニング費用と洗い替えの決め方も参考になります。

代表者だけでなく、動きの違う人に着てもらう

同じ部署でも、体格と担当作業が違えば評価は分かれます。腕を上げる人、しゃがむ人、運転席へ乗り降りする人など、動作の異なる着用者に試してもらいます。サイズ回収と試着の段取りは、作業服のサイズを正確に集める方法も参考になります。

確認場面見ること記録の例
着た直後肌触り、重さ、透け、首や袖口の当たり良い・悪いだけでなく、気になる場所を書きます。
作業中肩、腰、膝の突っ張り、ポケット、装備との干渉行った動作と使った道具を残します。
発汗後張り付き、蒸れ、汗の広がり、休憩時の冷え屋内外、気温、作業時間も添えます。
洗濯後乾燥時間、縮み、しわ、色、機能の変化洗い方と乾燥方法を同じ条件で比較します。
一定期間後摩耗、毛羽立ち、膝抜け、縫い目、汚れ残り着用回数と洗濯の頻度を併記します。

評価票は、「涼しい」「動きやすい」の点数だけでは理由が残りません。「背中は乾くが袖が張り付く」「しゃがむと腰が引かれる」のように、部位と場面を書ける欄を設けます。多数決だけで決めず、安全条件を満たした候補の中から、現場の不満を最も減らせるものを選んでください。

作業服の候補を四段階で確認する工程 候補品を未洗濯の状態で記録し、試着、実際の作業、実運用と同じ条件での洗濯後という順で確認し、変化を評価票へ残す。 候補品は洗濯後まで同じ順序で確かめる 候補ごとに条件をそろえ、気になる部位と場面を記録する 1 未洗濯 色・重さ・肌触り 基準の状態を記録 2 試着 サイズ・透け・当たり 複数の体型で確認 3 作業 動作・汗・装備との干渉 いつもの道具で確認 4 洗濯後 乾燥・縮み・しわ 変化を再評価 評価票に残す 「良い・悪い」ではなく、部位・場面・洗濯条件を記録
未洗濯の状態を基準に、試着・作業・洗濯後まで同じ条件で確認し、変化を記録する

名入れを予定している場合は、刺繍やプリントを施した見本でも、生地のつれ、裏側の当たり、伸縮への影響を見ます。加工の可否や仕上がりは、生地、加工方法、図案の大きさによって異なります。候補品ごとに、実際に使う図案と同じ条件で確認してください。

サンプルは、会議室で触るだけだともったいないです。

いつもの道具を持って動き、洗ったあとまで比べると、発注後の「思っていたのと違う」を減らせますよ。

全社で切り替える場合は、試着結果だけでなく、在庫、追加発注、旧服の回収、切替時期も調整が必要です。生地の選定後は、社内の切替工程まで決めてください。

作業服の素材と生地についてよくあるご質問

最後に、素材を比較するときに発注担当者から出やすい疑問を整理します。製品ごとの性能は、混率名だけで決めず、最新の仕様書、取扱表示、サンプルを照らし合わせてください。

綿100%とポリエステル混は、どちらが長持ちしますか?

混率だけで寿命は決まりません。擦れる場所、織り方、目付、縫い目、サイズ、洗濯方法によって傷み方が変わります。候補品を同じ作業と洗濯条件で試し、肘、膝、ポケット口、裾など、傷みやすい部位を比べるほうが実用的です。

夏用は薄い生地ほど涼しいですか?

薄さは一つの条件ですが、通気、吸汗、速乾、服のゆとり、インナー、日射や熱源も体感へ影響します。薄すぎると透けや摩耗が気になることもあります。汗をかく実作業で張り付きと乾き方を試し、安全条件を満たす範囲で選んでください。

ストレッチ素材はサイズを小さくしてもよいですか?

伸びるからといって、小さいサイズを前提にしないほうがよいです。常に引っ張られた状態では、動きにくさや縫い目への負担が出ることがあります。現場動作、ポケットの中身、重ね着を再現し、必要なゆとりを保ったサイズを選びます。

撥水作業服は雨具の代わりになりますか?

撥水は生地表面で水滴をはじく機能で、防水と同じではありません。洗濯や摩擦、汚れで効果が変わる製品もあります。長時間の雨や強い水圧が想定されるなら、作業服の表示だけで判断せず、用途に合う雨具の仕様を確認してください。

作業服とインナーの素材はそろえたほうがよいですか?

同じ素材へそろえる必要はありませんが、目的は合わせます。夏に汗を逃がしたいなら、肌側から外側まで水分が移りやすい組み合わせを試します。静電気、熱、火花などの安全条件がある場合は、私物インナーを含めて適合性を確認してください。

カタログにオンスがない場合は比較できませんか?

オンスがなくても、目付、混率、織り方、商品説明を手掛かりに候補を絞れます。ただし、数字の換算だけで体感は決まりません。実物で重さ、厚み、柔らかさ、風の通り方を比べ、洗濯後にも同じ評価を行うと判断しやすくなります。

本記事の情報について

本記事は、作業服の素材と生地の選び方に関する一般的な情報提供を目的とし、2026年8月3日時点の情報を基に作成しています。個別製品の性能、機能の持続性、洗濯条件は商品ごとに異なります。発注時には、メーカーや販売元が示す最新の仕様書、取扱表示、試験条件をご確認ください。

火花、静電気、薬品、回転体などの危険がある現場では、素材の一般的な特徴だけで安全性を判断せず、事業場の安全衛生担当者や関係する専門家へ確認してください。本記事は税務処理を扱うものではなく、税務上の判断を示すものでもありません。作業服に関する実際の税務処理は、顧問税理士または所轄の税務署へご確認ください。

よくあるご質問

綿100%とポリエステル混は、どちらが長持ちしますか?

混率だけで寿命は決まりません。擦れる場所、織り方、目付、縫い目、サイズ、洗濯方法によって傷み方が変わります。候補品を同じ作業と洗濯条件で試し、肘、膝、ポケット口、裾など傷みやすい部位を記録して、交換までの変化を比較する方法が実用的です。実物で確認してください。

夏用は薄い生地ほど涼しいですか?

薄さは一つの条件ですが、通気、吸汗、速乾、服のゆとり、インナー、日射や熱源も体感へ影響します。薄すぎると透けや摩耗が気になることもあります。汗をかく実作業で張り付きと乾き方を試し、安全条件を満たす範囲で、着用者の動きに合う製品を選んでください。

ストレッチ素材はサイズを小さくしてもよいですか?

伸びるからといって、小さいサイズを前提にしないほうがよいです。常に引っ張られた状態では、動きにくさや縫い目への負担が出ることがあります。現場動作、ポケットの中身、安全帯、冬の重ね着まで再現し、必要なゆとりを保ったサイズを試着で決めてください。

撥水作業服は雨具の代わりになりますか?

撥水は生地表面で水滴をはじく機能で、防水と同じではありません。洗濯や摩擦、汚れで効果が変わる製品もあります。長時間の雨や強い水圧が想定されるなら、作業服の撥水表示だけで判断せず、縫い目や開口部を含め、用途に合う雨具の仕様を確認してください。

作業服とインナーの素材はそろえたほうがよいですか?

同じ素材へそろえる必要はありませんが、目的は合わせます。夏に汗を逃がしたいなら、肌側から外側まで水分が移りやすい組み合わせを試します。静電気、熱、火花などの安全条件がある場合は、私物インナーも含め、完成した着用状態で適合性を確認してください。

カタログにオンスがない場合は比較できませんか?

オンスがなくても、目付、混率、織り方、商品説明を手掛かりに候補を絞れます。ただし、数字の換算だけで体感は決まりません。実物で重さ、厚み、柔らかさ、風の通り方を比べ、実際の方法で洗濯したあとにも同じ評価を行うと判断しやすくなります。実着でも見てください。

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※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、内容の正確性・完全性を保証するものではありません。規格・法令の適用可否や最新の仕様は、製品カタログや公的機関・各メーカーの情報で必ずご確認ください。

中村被服株式会社 企業ユニフォーム事業部

大正13年(1924年)創業、100年以上にわたる被服づくりの経験を活かし、山口県防府市を拠点に製造業の作業服・事務服・空調服・保護具の選定から、社名刺繍・プリントの自社加工、名入れ後の追加発注まで対応しています。山口・広島・福岡エリアの現場のユニフォームを、選定から運用までまるごとお手伝いしています。